デイジー

愛猫デイジーと暮らしています。児童文学を書いています。

静かな海

とても天気の良い日だったので、コンビニでおにぎりなどを買い、近くの公園に行った。

たくさんの家族連れがいて、ランニングをしている人がいて、つながれた犬が、行儀よく座っていた。

東京湾の最深部であり、アクアラインも見える公園には、約200年前、津波が押し寄せ、被害を出している。当時の津波の高さは、1メートルから2メートルだったそうである。

平成の現在、護岸工事もしてあり、2メートルの津波ならば被害は少ないかもしれない。それでも、自然に対して、畏敬の念を忘れてはならないと思う。

海を見ると、どうしても押し寄せる津波の映像が被さってしまう。

3・11の地震の後、液状化した市内の工事のため、溢れでた土や壊れたコンクリートが公園の海側に盛り上げてある。地震の後は、丸出しの土を見ると切なかったけれど、今日、見に行くと、苔や雑草が生えていて、緑の山になっていた。

時間は、確実に過ぎている。良くも、悪くも。

心の傷を癒やすことを、「日にち薬」と言うそうである。

震災について語るのは、心の傷を蒸し返すような行為かもしれない。それでも、誰かが語っていかなければならないと思う。忘れていはいけないと思う。

あの穏やかな海は、いつか必ず変貌する。

変貌した後に、豊かさも残す。たくさんの生命とひきかえに。

忘れなければならないことと、忘れてはいけないことの間で、

今日の海は静かだった。